それから、俺たちは大翔とたくさんの話をした。

主には、菜摘の事だったけど、それでも、仲良くなるには十分だった。


「もう、暗くなってきたな…」


恭弥が小さく呟き、俺らはそろそろ帰ろうと立ち上がる。


「あっ、ちょっと、まって!」


それを制したのは、他の誰でもない大翔だった。

まだ、暗くなってきたとは言っても夕方。

時間がないわけでもなかった俺は、もう1度座り、綾羽ちゃんと恭弥も腰を下ろした。


「…実は、菜摘にとって頼れる存在の3人に、お願いがあります。」


きっと、これが大翔が俺らを呼んだ本当の目的だったんだろう。


そう察した俺は、そのまま大翔の次の言葉を待った。