「あ、いや。すみません、大声で。」

「シュンくんさんに、恭弥さんに綾羽さん、ですよね。菜摘からよく聞いてます。

良かったら少しお話ししませんか?」


その言葉に流されて、俺たち3人は、少年の部屋へお邪魔した。



「あっ、すみません。ごちゃごちゃしてて。」


そう言いながら、ドアを開ける大翔に続いて部屋に入ると、治療後すぐだったのか、たくさんの機械が置かれていた。

そんな機械を器用に避けて、少年は椅子を3つ出し、自分はベッドに入る。


そこまで落ち着いてから、微笑む少年に、俺は尋ねた。


「あの……菜摘の友達、ですか?」


その言葉に、少年は、一瞬戸惑ったような表情を見せ、そのあと笑った。


「…はい、そんなところです。あっ、そうだ。俺は、成瀬大翔って言います。菜摘と同い年です。」


それを聞いて、俺は自然と目を見開いた。


ここにも、俺より大人びた年下がいる……。