いつも勉強を教えに来てくれるだけあって、部屋の雰囲気には馴れているみたい。
「勉強、進んでる?」
「うーん、多分大丈夫ーだよ?」
曖昧な言葉を並べる私に、呆れたような表情になる。
「最近、隼人と一緒にも来ねーし。朝会えねーから心配してたんだよ。」
シュンくんの言葉に素直に嬉しくなる私。
「あー、ちょっと最近朝起きれなくて。夜遅くまで起きてるからだと思うけどね。」
心配をかけないように、なるべく笑顔で言い切る。
「…そっか。まあ、追い込みの時期だからな。」
「そーだよ、あとちょっと頑張らなきゃ。」
「うん、頑張れ。その代わり受かったら毎朝話そうな!」
「だねーー!楽しみ!」
高校までの道をシュンくんとお兄ちゃんと一緒に通うことを想像した私。
その日がくるのを楽しみに、残りの受験勉強も頑張ろう、そう思えた。