手術を受けさせてくれたのも。

忘れかけていた生きる希望を思い出させてくれたのも。

全部……。

俊くんとは違う人だった。


温かくって

優しくて

隣にいると落ちついて

希望も、

絶望も、

全部、一緒に感じていた人なのに。


……好きだった。

本当に、大好きだった。


少しずつ、その感覚がよみがえってくる中で。

そんな人が、俊くんじゃないなんて、信じたくなかったんだ。


…どうして忘れていたんだろう。

私、最低だ。


こんな大切な人を忘れてたなんて。

俊くんのことも、絶対たくさん傷つけてたよね。


ごめんなさい、俊くん。

ごめんなさい……大翔ーーー。