「…ははっ、恐るべし生命力!」

「もーっ、笑い事じゃないし!!」


7年前を思い出して笑う俊くん。

そんな様子にムカついて、私はふいっと横を向いた。


「あーあ、ごめん怒るなよ。
でも、笑い事にできるなんてすごいことじゃん。
あの頃、俺ほんっと毎日辛くて。」

「それもそっか。って、なんで俊くんが」


私が聞くと、俊くんは呆れたという顔をしてそっぽを向く。


「えー、ごまかさないでよ」


面白半分にからかう感じで言う。

すると、俊くんは拗ねたような表情で振り向き、繋いでいた手をぐいっと引っ張って私を近づけた。


「…うわっ!!」


引き寄せて近くなった私に、俊くんは少し機嫌悪く言った。


「…あのね!好きな子が弱っていくの見て、平気なやつがいると思う?」