「なつ!急いで!」


窓から聞こえる綾羽の声にも答えず走りきり、真っ直ぐ教室へと駆け込んだ私。


「なっちゃん、どうしたのー?」

「こんなぎりぎりなの、初めてじゃね!?」

「いやー、朝起きれなくてー」


笑いながら答えると、みんなの目が大きく開かれる。


「なつが起きれないなんて、本当に大丈夫?」

「最近遅くまで起きてるからかな?大丈夫、大丈夫!」


本気で心配する綾羽に、私は元気に言ってその話を終わらせた。