「…何考えてんだよお前!」
いつも意地悪だけど、本当は私のことをとても心配してくれてるお兄ちゃん。
「菜摘、どうして。」
いつだって冷静でかっこいいけど、家族への愛に溢れているお父さん。
「いい加減にしなさいっ!私がどれだけ菜摘を大切にしてきたか!」
言う通り、私を大切に育ててくれた可愛くて自慢のお母さん。
「……ざけんなよ、なんでだよ…っ…」
感情豊かで誰よりも友達思いな晴樹。
「だめっ、なっ…ちゃ、ん…!いやだっ!!」
可愛くて優しくて癒してくれる紗南。
「…まてよ。ほんとに手術受けろって…」
心配性で面倒見の良い恭弥。
「………菜摘の、馬鹿。ねえ、お願いだから生きて…」
さばさばして見えるけど、周りをよく見てて気遣い屋さんの綾羽。
「菜摘、なんで…菜摘が居なくなったら俺…」
そして、本当のお兄ちゃんみたいに大切にしてくれたシュンくん。
こんなにも弱い私が、
今まで自分の弱さに気づかないで生きてこれたのはみんながいたからだと思うんだ。
大切な人たちと最高な思い出を作れて、
それを忘れることなく、
大好きな人のところに行けるの。
私、それで、幸せだって心から思える。
大翔を失った世界で苦しみながら生きるより、ずっといいんだ。