ーーーピカ。
結局ランプが消えたのは夜の9時近くだった。
とっくに、面会時間が過ぎているのにずっと付き添っていてくれたシュンくん。
出てきた医師に、私とシュンくんは駆け寄った。
「大翔は…!?」
「…手術は成功しました。」
その言葉に、ほっと胸を撫で下ろす。
「ただ。幼い頃からたくさんの手術を受けているので……。この長さの手術で使用した麻酔が体に与えた影響が強すぎた、かもしれません。
今夜を乗り越えれば、様態は安定するはずですが……」
握りしめていた手が、すっと横に落ちて、ぶら下がる。
「…それって、」
シュンくんが言葉を失うように立ち尽くすと、医師は悲しそうに顔を曇らせた。
そのとき、手術室のドアが開かれ、寝かされている大翔が運ばれてきた。
そして、そのまま病室へと進む。
私とシュンくんは迷わずそれを追った。