「……ごめん、ちょっと見てくる…」
「俺も、俺も行くよ。」
ふらっと立ち上がった私を支えるようにシュンくんも立ち上がった。
ーーそんなわけない。そんなわけない。
あの部屋にいけば。
あの病室にいけば。
いつものように笑顔の。
笑顔の大翔が………!!
いつの間にか走り出していた私。
大翔の部屋に近づけば近づくほど、看護師さんが増えるような気がする。
看護師さんとすれ違う度に、心臓が嫌な音を立てる。
見えてきた大翔の部屋のドアは開いていて。
私は、ドアの前まで行って、大声で叫んだ。
「……っ………大翔っ!!!」