「パパは、お仕事が大変だから。」

「ママも、仕事をしてるの?」


私は、鈴ちゃんをベッドに座るよう促して聞いた。


「ママは、鈴を見ると泣いちゃうから。鈴のこと見たくないから。」


鈴ちゃんの表情を見て、言葉を聞いて。

私は、聞いてしまったことを後悔した。

それに気づいたのか、鈴ちゃんは慌てて言葉を繋ぐ。


「でもねっ!鈴は寂しくないよ!!鈴が頑張ればいいんだもん。

頑張って治して、みんなで笑えるようになるの!」


そう言った鈴ちゃんを私は思わず抱き締めた。