「…えと、どうしたの?」

「お姉ちゃんも、ガンなの?」


迷いのない口調で、そう口にした女の子に私は驚きながらも頷く。


「…そっか!鈴~Rin~と似てるねっ!」


これが、鈴ちゃんと私の出会いだった。

その日から頻繁に、鈴ちゃんは私のところにやって来た。


「お姉ちゃんあそぼっ!!」

「お勉強教えてっ!!」

「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」


鈴ちゃんと過ごす時間は温かくて、抗がん剤の辛さ、病気と向き合うことの恐怖。

そんなことをすっかり忘れさせてくれた。