気弱そうに見えた尚貴が、こんなにまっすぐに自分を求めてくれていることに驚きを感じた。耳元の吐息が熱くて、心臓がどきどきと鳴る。 「う、ん……うん、うんいいよ」 震えるように頷き返す。 のぼせたように、視界に何も入ってこない。 ただただ、耳元のなおさんの熱い吐息と、夏のスーツの心地よい肌触りと、それから、手から伝わる、自分とは違う彼の体温だけが、ぐるぐるぐるぐると駆け巡っていた。 もうなんでもいい。 このまま、この人の望む場所に連れていかれたい。