それから悠哉くんが出発するその日まで、毎日一緒に過ごした。
お互いの家に行き来して、お泊まりもした。
そして、毎日愛し合った。
何度も何度も、お互いの愛を確かめるように。
時には2人で泣いたりもした。
けれど、本当に幸せだった。
「莉果…」
「悠哉くん、必ず帰ってきてね」
「あのさ、莉果。お願いがあるんだ。」
そう言うと、一通の手紙を渡した。
「これなに?」
「俺が出発したら、その紙に書いてある通りに動いて?」
とても気になるけれど、これを読む時にはもう…
『まもなく〜〜……』
そして、アナウンスが流れた。
「莉果…」
「…いってら、、ーーーチュッ
「莉果、愛してる」
その瞬間全てが流れ落ちた。
「い、、いってら…っ行ってらっしゃいっ!!」
泣きながらも、何とか笑って。
そうして、悠哉くん。
私の愛する人は、アメリカへと旅立った。



![[完]その口、利けなくしてやるよ。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.758/img/book/genre1.png)