自宅の方へ戻って、小一時間ほど雑談をすると「みんなの顔を見に来ただけだから」と健一おじさんは腰を浮かせた。一緒に話す勇気がなくて、台所と今を行ったり来たりしていた私を大輔おじさんが呼び止める。
「麻ちゃん、お見送りしてくれる?」
「あ、はい」
おじさんはありがと、と目を細めた。
「それじゃあ、真由美も圭太さんも、また来てね」
手をひらひらさせた大輔おじさんは今を出ていく。丁寧に頭を下げたお父さんを横目に、その背中に続いた。
外に出ると、隣に並んでゆっくりと歩いた。
「ちょっと散歩しようか」と、大輔おじさんが本殿の裏の方へ足を向ける。断る理由もなかったので、ひとつ頷いてついていった。

