「もしも麻ちゃんが『いらない』って言うんだったら、前と同じように生活ができるようにしてあげる」
「まえと同じように戻れるんですか」
「昭徳さん……麻ちゃんのおじいちゃんがやったように、その力を封じるんだ。昭徳さんほど完璧にはできないけれど」
苦笑いを浮かべた大輔おじさんは人差し指で頬を掻いた。
「家に帰るまでに、向き合ってみて。自分と妖と、この神社と。それで、麻ちゃんがどうしたいのか、僕でも三門でもいいから聞かせてね」
目を弓なりにして微笑んだ大輔おじさん。しっかりと目を見ながら返事をすると、感心したように頷いた。
社頭から「父さーん」と、三門さんが呼ぶ声がする。そろそろ行こうか、と立ち上がった大輔おじさんに続いて、本殿を後にした。

