おやすみなさい、と頭を下げて薄暗い廊下を歩き部屋へと戻る。押し入れから布団を出して床に敷くと、直ぐに横になった。 ち、ち、と時計の秒針が時間を刻む音と、三門さんが廊下を歩く押し音だけが聞こえる。 静かにその音に耳を傾ければ、体は疲れていたらしく、直ぐに瞼が下がっていった。