「不思議な力は、三門から教えてもらったね?」
「……はい」
「何も知らなかったのに、突然そんな力が現れて怖かったろうね。直ぐに助けにいってあげられなくて、ごめんね」
三門さんと全く同じことを言った。それが何だかおかしくて嬉しくて、胸が熱くなる。
「嫌いになった?」
「え……?」
「力も妖も、全部。怖い目に遭って、悲しくて辛い目に遭って、『もうこんな力なんて、なくなってしまえばいいのに!』って、思わなかった?」
言葉に詰まった。ここへ来る少し前までの私なら「こんな力なんて大嫌い」と即答していたに違いない。
でも、でも今はどうだろうか。妖たちと触れ合って、三門さんが私と同じ言霊の力を使ってたくさんの妖を導く姿を見て、改めて自分の力と向き合ってみたら、どう思うだろう?
視線を彷徨わせていると、三門さんとよく似た手が頭に乗せられた。

