あやかし神社へようお参りです。



 十分も経たないうちに、“それ”はやってきた。

 お、と三門さんが小さく呟いたかと思ったら、次の瞬間、持っていた紐を勢いよく引っ張った。


 「かかったよ!」


 そう言い居間へ飛び出した三門さんに慌ててついていく。三門さんは箪笥の陰にしゃがみ込むなり、「やっぱりお前たちか」と愉快そうに声をあげる。

 背中越しに覗き込もうとしたら、三門さんが何かをつまみ上げて振り返った。


 「見て、麻ちゃん。家鳴(やなり)って言うんだ」


 三門さんが掌に乗せて私の顔の前にそれを差し出す。赤ちゃんのようなころころした体格に、潤む大きな丸い目。燃えるような赤毛の髪が一つまみ、そこからあまり尖っていない可愛らしい角が生えている。これはどうやら個人差があるらしく、一本のものもいれば二本のものもいた。ぼろきれの端のような布を腰に巻いたそれは、驚くほどに小さい。三門さんの片手の掌に、三匹は余裕で乗っていた