晩ご飯のあとのデザートには大学芋が出た。 同じく参拝者さんから貰った茶葉で淹れた緑茶と合わせて食べると丁度良い口加減で、思わず手が進む。 三門さんが今日あった出来事を面白おかしく話してくれていると、居間の柱時計がぼおんと音を響かせた。 「あれ、もうこんな時間なんだね。さあ麻ちゃん、そろそろ部屋に戻ってお休み」 そう促され、素直に頷き立ち上がる。 時刻は二十二時と、布団に入るにしてはいささか早いような気もするが、きっと三門さんの心遣いなのだろう。