あやかし神社へようお参りです。




 ────祈祷の予約は入っていないけれど、参拝者が来たら相手をしてあげてね。


 三門さんが眠りに就く前に言い残した言葉を思い出し、冬休みの宿題ややりかけの裁縫を社務所で進めた。
 御守りや結紅を買いに来た観光客がちらほらといたが、裏の社同様、表の社もほとんどいつも通りに穏やか時間が過ぎて行った。

 そして、ババが作り置きしてくれていたご飯を温め直した昼ご飯を食べて、社務所で裁縫の続きを始めた時だった。

 なぜかずっと背中に視線を感じる。けれど人間のように大きな気配を感じるのではなく、気が付けばそこにいてふっときえてしまう、そんな小さな気配があった。恐ろしいものではない。むしろ好意を寄せられているような、そんな感じがする。