授与所の手伝いをなんとかこなしながら慌しく過ごしていると、あっという間に三箇日が終わった。三日の夜に開門祭と同様、おもてらの社を閉める“閉門祭”が執り行われ、鬼のような三日間が幕を閉じた。
そしてババから聞かされていた通り、帰ってくるなり三門さんは自分の部屋へ直行してそのまま電池が切れたかのように眠りに就いた。
深夜、ババが荷物をまとめながら不安げに私の顔を見上げる。
「本当に大丈夫なんだね?」
「大丈夫だよ、心配し過ぎだってば」
「でも、せめて三門が起きるまでは……」
「三門さんは四日になったら帰ってほしいって言っていたんでしょう?」
でも、とまだ口ごもるババを宥めた。後ろ髪をひかれる思いがあるのだろうか、なんども振り返りながら社を出ていく。その背中を見送って、私は自宅に戻った。
部屋からコートを取ってくると、しっかりとチャックを上まで上げて外に出る。相変わらず肌を突き刺すような風が吹いていた。
社頭へ向かって歩き出すと、三箇日ほどではないけれど、普段と同じ賑やかさを取り戻した“裏の社“がすでに開いている。妖たちは私の姿を見つけるなり、親し気に話しかけてきたり、手を振ってくれた。

