兄弟はもう私のことを忘れてしまった。言葉も届かない。
だから私がこの手で、私たち兄弟が生を受けた土へ、彼らを還そう。
今もなお苦しみの中で憎悪と悲しみで身を滅ぼしかけている兄弟を、この手で楽にしてやるのだ。
もう前のようには戻れない。
愛したものすべてを傷つける姿になってしまった今、兄さまが兄弟にしてやれるのはそれしか残されていないのだ。
兄弟が愛したものを、まだ少しでも残っているのだとすれば兄弟の心を、私が守ってやらねば。
兄弟よ、兄さまはもう嘘はつかぬ。
兄さまはお前達を、からなずや助けてみせる。
だから、どうか。
どうか────。

