何か彼女の気に入らないことでもしてしまったのだろうか、と急に不安が募る。
「篠、僕の遠縁の麻ちゃん。同じ十五歳だから、ふたりとも話が合うんじゃないかな」
「巫女奉仕に来ているのですから、話す機会なんてございません」
きっぱりと言い切った篠の頭に、三門さんは笑いながら手を置く。
「篠は相変わらずまじめだなあ」
篠の表情がまた柔らかくなる。嬉しそうに目を細めるその顔を、どこかで見たことがあるような気がした。
「篠の他にも、青女房やろくろ首がいるよ。ろくろ首は毎年おいたの罰として手伝わせているんだけど」
「まあ、ろくろ首さんたら、今年もなんですね」
「そうなんだ。毎年毎年、懲りないよねえ」

