中へと促す三門さんに小さく会釈をした彼女は、胸の前に抱えた風呂敷を抱え直しながらゆっくりと入ってきた。
彼女と目が合う。「こんばんは」と声をかけるも、彼女はふっと目を伏せる。
あれ、聞こえなかったのかな。
首を傾げていると三門さんが戻ってきて、彼女の隣に立った。
「明日の大晦日から三が日にかけての四日間、巫女奉仕してくれる妖のひとりだよ」
そう言って彼女の肩に手を乗せた三門さん。三門さんを見上げ柔らかく微笑んだ彼女は、私に視線を無得るなりその笑顔をけした。
「初めまして、妖狐の篠と申します」
篠は表情を変えずに小さく会釈をする。
とても淡々とした素っ気ない挨拶で、明らかに三門さんと私とで態度を変えていることが分かった。

