月の光がはらはらと降る雪を強く照らし、まるで狂い咲く桜のようだった。 その幻想的な景色を、息をするのも忘れて気いるように見つめる。 「何やってんだ? 行くぞ」 怪訝な顔をした葵が振り返る。急いでもう片方の靴下に足を通すと、慌てて立ち上がった。