『つまらん! ユマツヅミさまの神使であるこのみくりに、まずは挨拶をするべきじゃ!』 『そうだねえ。猫目のみくり、にね』 『なっ、黙れふくり! そうだ忘れはせぬぞ三門! 私は狐だぞ、猫目とはなんだ猫目とは!』 楽しそうな笑い声が、雅楽に乗って届く。誰が、笑っているのだろう。 『こら、みくりにふくり、他の皆も。静かに、人の子は眠る時間なんだから』 しー、と三門さんが声を潜める。 その声を最後に、私はまた深い眠りに落ちた。