「……ねえ、葵」
「なんだよ」
「明日も、ここにいるよね?」
確かめるように尋ねてきた少年。
急にどうしたんだよ、と不思議そうな声で聞き返した。
いつもは約束なんてしなくても必ず河原に集まったし、改めて約束をしたのは去年に打ち上げ花火を一緒に見た時だけだった。
「手ぬぐい、洗って返すから」
「べつにいいのに」
「ううん、返す。それとね、葵に伝えたいことがあるんだ」
少年が少し頬を赤く染めてそう言った。
少女は、とくんと胸が波打ったことに気が付く。
どうしようもなくむず痒くて、胸がふわふわするように心地がした。初めての感覚に戸惑いながらも頷く。
少年は嬉しそうに笑った。

