「ねえ、どうして葵はいつも天狗の面をつけているの?」 「……じゃあ聞くが、どうしてお前は服を着るんだ?」 「だって、服は着るものでしょ」 「そういうことだよ」 なんだか納得がいかないなあ、と少年は唇を尖らせたが、深追いをすることをやめて少女の隣に腰を下ろした。 ゆったりと流れる水面は、いつもと同じように光っていた。