「なんだ? お前、私が見えるのか」
少女が意外そうな声をあげて少年を見下ろす。少年は訳が分からずに、その場で固まった。
「まあいい。よーし、これでトドメだ。成敗!」
少女は握り拳ほどの石を、騒ぎ立てる少年たちの背中に投げつけた。
ぎゃっと悲鳴が上がり、そして蜘蛛の子を散らすように少年たちは走り去って行く。
転びながら逃げていく少年たちの様子を、ケラケラと笑いながら見ていた少女は、ひとしきり笑ったのか溜息を吐きくと少年に向き直った。
「おいお前、情けないぞ! なんでやられっぱなしなんだよ。男ならその拳で戦うべきだろう! 見ていて腹が立つ!」
ふん、と鼻を鳴らしながら腕を組んむ少女は、まだ呆気に取られている少年の頭に手刀を落とした。

