何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。

ーー今、中井くんのおうちの人がいないってことは。

私、今中井くんと二人っきりじゃん。彼の自宅で、二人っきり……。

嬉しいようなまずいような、落ち着かない気持ちになる私。

べ、別に服を借りたらすぐ帰るし……。何も気にすることなんてないよ。

そう自分に言い聞かせて、なんとか私はそわそわした気持ちを落ち着かせた。


「とりあえず、リビングに入ろっか」

「う、うん」


廊下を歩いてルームに入った中井くんのあとに続く私。

15畳ほどあるリビングは、ソファとダイニングテーブル、テレビ台といった、よくテレビのホームドラマで見るような、オーソドックスな家具が置かれていた。

ショッピングモールのお洒落な家具屋さんで販売されているような、かわいらしくセンスのよい家具たち。

つやつやと光沢のあるフローリング。一見して隅々まで掃除が行き届いていることのわかる、清潔感。

ーーモデルルームみたいだなあ。

ここで中井くんは、ご両親や弟さんと毎日団欒しているんだ。テレビを見たり、ご飯を食べたりして。

そんな風に、家の中での中井くんをぼんやりと想像していると。


「じゃあ、折原さんが着られそうな服俺の部屋から取ってくるから。ソファにでも座って待っててね」

「ーーうん」