何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。

「中井くん、かっこいいし人気あるよねー。狙ってる女子、結構多いよ。ーーそんな男を落とすなんて、罪な女ですなあ、桜っち」

「ちょ、ちょっとー! そんなことあるわけないってば!」


詩織と加奈ちゃんの2人に、次々にありえないことばかりを言われ、私は赤面しながら必死に首を横に振った。


「えー、そうかなあ」

「そうだよ! 中井くんは、猫に優しいだけなんだって! 誰にでも優しそうじゃん、あの人」

「ふーん……」


2人は納得していないようだったが、私があまりにも否定するので、渋々引き下がったようだった。

ーーそうだよ。そんなはずない。

この前だって、他のクラスの可愛い子に誘われて、遊びに行っていたようだし。

私みたいに引っ込み思案で見た目も怖くて素直じゃない女の子なんて、好かれるわけないんだから。

ーーだけど。

詩織ちゃんと加奈ちゃんがそう思うんなら。そんな可能性が、少しはある……のかな。

なんて、身分不相応な希望を一瞬少し抱きそうになってしまって、私は必死でそれを消そうとした。