私の顔をのぞき込むように見つめて、素直にそう言う悠は、相変わらず眩しくて。


「あれくらいなら、い、いくらでも作るよっ……」


私はますます、彼に深く強く恋をしてしまうのだ。


「ん、ありがとね」


悠はくしゃっと微笑んだら、また伸びをして大欠伸をした。満腹になったせいもあり、眠気が襲ってきたようだった。


「ごめん、眠くなっちゃった。俺ちょっと寝ようかな」

「え、ここで?」

「うん」


寝るのは構わないけれど、ここは屋上の固いコンクリートの上だ。寝心地はあまりよくないように思える。

それなのに、寝るの?と、私が不思議に思っていると。


「桜、ちょっと膝貸して」

「えっ……」


急な予想外のお願いに、戸惑ってしまう。しかし悠はそんな私にはお構いなしで、私の膝の上に頭を乗せて、寝そべった。


「うん、いい感じー」


上目遣いで私を見て悠はそう言うと、そのまま瞳を閉じてしまった。