私が言いかけていた言葉だったのに、中井くんの方が発してきたので私は驚いてしまう。
「折原さんの知らない人達と、知らない話題で盛り上がっちゃって。気分悪いよね、そんなの。……気づかなくてごめん」
ーーそんな感情、中井くんにはわからないと思っていた。人気者で、友達の多い彼には、私の孤独感なんて、想像すらできないと思っていた。
でも、彼は分かっていた。私が何も言っていないのにも関わらず。
「……違うの。中井くんは悪くないの」
涙ぐんで声を震わせながら言葉を紡ぐ。中井くんは私をじっと見て、聞いてくれている。
「私、中井くんと違って友達も少なくて。見た目も怖いし、口下手だから、人と打ち解けるのも苦手で……。だから中井くんがいなくなったらどうしよう、中井くんは人気者だから私がいなくても大丈夫なのかな、とか……。中井くんがさっきの子と仲良くしているの見てたら、いろいろ不安になっちゃって」
夜空には花火がひっきりなしに輝いていた。上がっては消え、また上がっては消える、儚い光。
「私には、中井くんしかいないから……怖くなっちゃって。だから、変な態度になっちゃったの。……本当に、ごめんね」
自分の後ろ向きな想いを、不安な気持ちを、私はしっかりと言葉にして、中井くんに伝えられた。



