何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。

楽しそうに、私の知らない人の話で盛り上がる3人。私は思わず1歩下がり、中井くんの影に隠れるような形になる。

斜め後ろから見た中井くんは、親しい友達に見せる屈託のない微笑みを浮かべていて。

そして2人の女の子も、キャッキャッとかわいらしく笑いながら、女の子らしい仕草をして中井くんに絡んでいて。

ーー中井くんは私を好きだと言ってくれた。きっとそれは本当だと思う。嘘をつくような人ではないし、彼が私を大切にしてくれているのは分かる。

だけど、中井くんはきっと私がいなくなっても、大丈夫だ。中井くんを必要としてくれている人は、たくさんいる。

きっと彼のことを好きな女の子だって。

もし、中井くんの元から私がいなくなってしまったとしても、彼は少し落ち込めば、きっと立ち直れてしまうだろう。

ーーだけど私は。

私には、中井くんしかいない。詩織や加奈ちゃんとは仲良くなれたし、彼女らのことももちろん大切だけど、中井くんは私の根っこを支えてくれている存在。

私はきっと、中井くんがいなくなったらすべてがダメになる。二度と立ち上がれなくなるくらいに。

私と中井くんとでは、きっと気持ちの重さがあまりにも違いすぎる。


「あ、私たち彼氏と待ち合わせしてんのー。もう行かなきゃ!」

「グループお祭りデートなんだよん。じゃ、またねー!」

「おー! またねー!」