「気を取り直して、これは各クラスに配ってもらって、それぞれクラスでの出し物が決まったら遙人が集めて。それをあと実行委員長に渡せばいいから。こっちはパンフレットで、、、、」



私が説明している間、遙人が楽しそうにプリントを見ていた。



「そんなに楽しみなの?」



一通り説明を終えて聞いてみる。



「え、いや、普通だけど。」



「だってニコニコしながらプリント見てたから。」



「あー、そうだった?まぁ、楽しみではあるけど。自分で何か先頭に立つのも面白いなって思っただけ。」



遙人の以外な言葉にビックリする。



面倒くさそうなことは嫌いな人かと思ったけど、違うんだ。



その後会長が帰ってきて、今日のところはお開きになった。



「栞里ー!帰ろーーー!!」



「急に元気になったな。」



なんて会長に文句言われたけど、そんなことどうでもいい!


早く帰って続き読むんだから!!



「ごめーん。会長に頼まれたのあったから那美佳先に帰っていいよ。」



「そうなの!?なんだーーー、残念。」



「じゃあ俺と帰ろーよ。」



後ろから遙人が声をかけてきた。



「えーーーーーー。」



嫌そうな顔して言うと、遙人が私の耳元で秘密、、、って言うから無理やり帰ることになった。



「じゃあまた明日ね、栞里。」



「うん。またねー。」



生徒会室から出ると、遙人がこっちと私の袖を引っ張った。



「ちょっ、どこに行くの?」



何も言わずに階段を上る遙人に引っ張られてついて行く。



ん?



図書室?



「ちょっとここで待ってて。」



そう言われてカウンターにいた先生と話している。



なんか借りに来たのかな?



待っている間、近くにあった本をペラペラめくってみる。