ハナカが自殺してから、私は季節外れの転校をした。
ハナカを殺した奴らと同じ空気を吸うなんて考えただけで虫唾が走るし、お母さんも、あんな学校にこれ以上娘を通わせたくないと言った。

そして、私たちがいじめられていたことに気付けなくてごめんなさいと、私に泣いて謝った。

5歳の時、お父さんが病気で亡くなってから、私たち双子を女手一つで育ててくれたお母さんに心配をかけたくなかったからいじめのことは相談しなかった。
きっとハナカも同じ気持ちだったのだろう。

でも今では、お母さんにちゃんと相談しておけば、ハナカは死ぬことはなかったし、お母さんを傷つけることもなかったと後悔している。