「嘘だ。。

世良のバカ!!
私なんて助けなくてよかったのにーー、、
会いに行きたい!

あの日の世良に、会いに行きたい!!!
無事に会いに行っていつもみたいに、笑い合いたい。

世良が、好きだったよ。
小さな時から、ずっとーーーーずっと」


不意に窓も何もない場所から、風が吹いて頰を撫でた。


涙が、払われた。


世良ーーーー?

私には世良が見えない。

「いつか、会いに行くからーーーー。

そっちで、待ってて。
世良、好きーーーー。」


私は、世良にそっと近づくとーーーー冷たい唇にキスをした。


最期に交わしたキスは、、

冷たかった。

本当に、冷たかった。

涙が、溢れて来る。

枯れない涙。


私の目に映る大好きな人。
ずっと、大好きな幼なじみ。

私を助けてくれた世良。

ずっと、、

この場にはいられない。
だって、気持ちを抑えられないもの。


「ありがとうございます、戻ります。

世良、また会いに行くからね」



私は、霊安室を出た。