「柚姫、言いたいことは分かる。けど、今は出て行け」
ボソッと話す恭平くんの言葉を耳にするが、こいつも共犯者だと思うと腸が煮えくり返りそうだ。
出て行けってなに?
お前らが出ていけよっ!?
なぁんてことを思うけど、口には出さないでいた。
なんだか、今日はイラついてばかり。
本当、これ以上溜め込んでいるとどうにかなっちゃいそう。
「お邪魔しちゃったみたいでごめんなさい」
机からおりて、2人の前まで行くとにっこり微笑んで空き教室を出た。
ピシン……
誰もいない廊下に、扉を閉める音だけが虚しく響いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…