「はいはい……んで、さゆは何するの? 三科は関係なく」


「どういう無視の仕方だこの野郎!」


「琴ちゃん落ち着いて! 晃くん、琴ちゃんとお菓子作ってるから、お仕事の続きしてていいよ?」


「なら、俺も手伝う」


「えー、こう――じゃなくて、雪村くんお菓子作り趣味なの?」


「琴ちゃん、晃くんは家事全般花丸だよ」


……わざとらしくにやにやする三科は相変らずむかつくけど、さゆがフォローしてくれたのが嬉しかった。


何故かさゆが偉そうだっただったけど。


「……ふーん」


三科、あからさまに機嫌悪くしたな。気にしないけど。


さゆがフォン団しょころあ? 作るとか言っているから、取りあえず隣で見ておくことにした。俺にはよくわからん食べ物だった。


「晃くん、甘いの好きじゃん」