六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】


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「電車で移動するって珍しいな」


「そうだね。いつも近場歩いてたもんね」


土曜日。あたしと青山は、少し混んだ感じの電車の出入り口付近で揺られていた。


「どこ行くんだ?」


「それはついてからのお楽しみで」


にこっと、いたずらっぽく笑う青山。


……こういうとき、咲雪と兄妹だなあって思っちまうな。


――そしてついたのは上野だった。そしてあたしは歓喜に震えていた。


「あ、青山っ、これっ」


「うん、相馬さんこういうの好きかなーって。そしたら今日から展示だって言うから」


「ありがとう青山! めっちゃツボ!」


よかった、と笑う青山。


青山が連れて来てくれたのは、その名も『マチュピチュ展』だった。


うおぉおおおお! たぎるぜ!


入場待ちの列に並んでいる間も、あたしの心拍数はあがりまくりだった。


「はい」


と、何故か青山が手を差し出して来た。