「俺、妹を好きになる人の気持ちはわかんないけど、きょうだいに定義なんてないでしょ。咲雪ちゃんがなんか困ったことでもあったら、そっと手助けでもしてやれたらいいんじゃない?」
兄ちゃんの物わかりが良すぎた。
そしてあたしも肯けてしまった。
兄ちゃんをいじめていた奴らに突撃したあたしほど表立ってじゃないけど、兄ちゃん、あたしが困っているときってさりげなくサポートしてくれるんだよな。
だから嫌いになりきれないって言うか……。
青山が、なんか毒気を抜かれたカオをしていた。
「藍さん、ラインの交換してもらってもいいですか? その、先輩としてお話したいこととか出来そうで……」
「うん、いいよー」
――こうして、兄ちゃんのぶっ飛んだ勘違いから始まった青山の来訪は、青山と兄ちゃんの距離を急速に縮めて終わった。
……なんだったんだろう、今日。



