六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】



頭ん中お花畑になっちまった母さんを適当にあしらって、盆にカップを三つ載せて階段をあがる。


「旭くん、専攻とか決めてるの?」


「兄ちゃん。いい加減青山を質問攻めにすんのやめろや」


部屋に戻ると、あたしの勉強机の椅子の背もたれを前にして座っている兄ちゃんと、立ったまんまの青山がいた。


……座ることくらい勧めてやれよ。


「うちの妹変わってるでしょ? 初恋はハンムラビ法典なんだよ?」


「だってかっけーじゃんハンムラビ法典!」


って、兄ちゃんはいきなり何を暴露しているんだ。


「あ、それでこの本棚なの?」


青山が、壁一面を埋め尽くす本棚を指さした。


「おうよ。あたし、大学では考古学やるんだ」


盆を、ローテーブルに置く。


あたしの部屋の本棚は、古代史の本であふれている。


「ハンムラビ法典が初恋ってどういうこと?」