「凛―。青山くんに何がいいか訊かなくていいの? 俺ミルクティー」
「ブラックだろ? 兄ちゃんは水な」
「ね? 旭くん、兄を労わらない非道い妹でしょ? 昔は可愛……くもなかったな。昔っからあんなだわ」
「大学生にもなって妹に絡んでんじゃねえよお兄様」
三つ年上の兄ちゃんは、小さな頃からあたしで遊んでばっかりだ。
仲が悪いつもりはないけど、それは兄ちゃんの俺様をあたしが諦めているからだと思う。
別に嫌いでもないけど特に好きでもない。それは兄ちゃんも同じだろう。
……仲のいい咲雪と青山兄妹とは大違いだな。
いや、咲雪と青山みてーに、兄ちゃんと仲良くしたいとかいう願望があるわけじゃねえんだが。
これ以上兄ちゃんと喋っても平行線だから、とっとと一階へ降りた。にまにました母さんに出くわした。
「凛、お父さんには紹介しなくていいの?」



