「晃くんが作ってくれたチョコの方が美味しかったですよ」
「え、あんたチョコなんて作ってたの? お母さんもらってないわよ?」
奏子さんが文句を言うと、晃くんはため息をついた。
「さゆのために作ったんだからさゆ以外にやるわけないだろ」
……っ、な、なんでそうカーッと顔が熱くなることを……。
今度は、奏子さんがため息をついた。
「あんたってほんとさゆちゃんバカよね。ある意味安心だわ」
さ、さゆちゃんばか……? どういう意味の言葉だ……?
奏子さんはもしゃもしゃと口を動かしながら喋る。
「光司くんは晃のチョコ欲しいんじゃない?」
「父さんならあげてもいい」
「……あんたほんと光司くん好きよね。お母さん嫉妬だわ」
「うん、好き」
こくりと肯く晃くん。ふふ、仲いーなー。
「で、結局母さんは作ったの? 買ったの?」



