六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】



「電車で一本でよかったね」


「だな。一時間以上はかかるけど」


二人で暮らすアパートへは、もう家具や衣類は運んである。


お父さんたちが張り切ってくれて、この前の休みの日、全部引っ越しは終えている。


今お互いが持っている荷物は、それこそ旅行に行くときに持って行くような必需品だけだ。


「晃くん、眠そうだね?」


「ん。昨夜、父さんと色々話してて寝たの明け方」


晃くんは、光司お父さんを『父さん』と呼ぶのを躊躇しない。


うちも晃くんのところも、仲のいい親子になれたと思う。


「少し寝てていいよ? つきそうになったら起こすから」


「ん……頼む」


そう言って、私の肩に寄りかかってきた晃くん。


……あー、大すき。


晃くんと二人で住むアパートからは、桜並木が見えた。