「いや? 母さんも結婚するんだろうなあって、電話でわかったけど?」
「え? 私そこまでまだ言い出せてなかったでしょ?」
「口ぶりからして、もう相手はいるんだろうなって気はしてた。まさかさゆのお父さんと兄弟とは思わなかったけど」
『………』
お父さんたち、お母さんたち、黙った。晃くん頭いいだけじゃなくて鋭いからなあ。
「――さゆ、晃くん」
お母さんが、少し声を張り上げた。
「今まで、二人には淋しい思いも大変な思いもたくさんさせてきたと思う。私も奏ちゃんも仕事ばっかりで、家事は任せっきりにしちゃったり……。だからこれからは、二人も、二人の幸せを一番に考えてほしいの。一緒にいるって、決めたんでしょ?」
そう言って微笑んだお母さん。
あー……お母さん、だなー……。
「うん。ありがとう。お母さんたちも、幸せになってね」
「さゆのことは心配しないでください。絶対に泣かさないし、傷つけないって、約束します」



