んで、母親たち号泣。
シメがつかなくなりそうだったから、俺から通話を終えた。
もう片手でさゆの肩を抱き寄せる。
「がんばったな」
「うん。晃くんのおかげ」
「……なんもしてないよ?」
「隣にいてくれた」
そっか……俺がいるのは、ただ『さゆの傍』じゃなくて『さゆの隣』でいいんだ。
「少し忙しくなりそうだな?」
「うん。でも……ちょっと不安だけど、かなり楽しみ」
そう言ってはにかむさゆ。……うん、大丈夫。
さゆが、俺の頬に手をのばしてきた。
「晃くん……本当にごめんね?」
「気にしなくていいって。琴には、いずれは殴られるだろうなって思ってたから」
さゆが大事過ぎて、いつかあいつは強行に及ぶだろうなあ、とはわかっていた。
頬は、湿布は取れたけどまだあざが残っている。
今朝、登校してから少し騒がれて面倒だった。
琴の昔のことはバラさないってさゆをいじめに来ていた奴らも約束したから、俺からも犯人は言えなくて誤魔化したけど。



