手招くと、さゆの顔が明るくなった。
操作切り替えをして、スマホをローテーブルに置く。
「もしもし、お母さん? 奏子さん?」
隣に座ったさゆからふわりと香るものがあって、一瞬ドキッとした。
そうだ……さゆはもう彼女だったんだ……。
『さゆちゃん、晃のことよろしくね!』
「はい! って、え?」
「あ、ごめん。付き合うってことだけ話した」
「あ――そ、そっか。うん。か、奏子さん」
さゆが一気に顔を紅くさせて、スマホに向かって頭を下げた。
「だ、大事な息子さんとお付き合いさせていただきます! よろしくお願いします!」
……それは俺が言うべきことのような……。
『ええ。こちらこそ、よろしくね』
『さ、さゆ――私から話すことあるんだけど、今、いい?』
「? うん」



