「はい、もしもし」


『あ、晃? 元気してる?』


さゆが風呂に行っている間、かかってきた電話は母さんだった。


ソファに座って応じる。


「元気だよ、俺もさゆも」


『よかった。今度の金曜日帰るって話なんだけど、晃もさゆちゃんも、土曜か日曜って空いてる? 二人とも一緒に』


「今んとこ予定ないけど……さゆは早めに言って置かないと友達との予定入れるかもしれないけど」


俺も、巽は部活でほとんど埋まっているけど、旭に外へ連れ出されることもあるようになった。


『そう。じゃあ、土曜日は二人とも時間作ってもらえる?』


「いいけど。なんかあるの?」


『それは小雪から話すわ』


『もしもし、晃くん? さゆの面倒見押し付けちゃってごめんね』


『何言ってんの小雪。晃だったら名乗り出るくらいやりたいことよ』