「んなわけあるか。小学校が一時期一緒だったってだけだ。それ以降の素行の悪さを知ってるから、ばらされたくないから知り合いだって言うなって脅されてたんだよ」


「……」


晃くんに言われて、ちらっと旭が琴ちゃんたちを振り返った。


さっきの場でのことを全部聞いているみたいだから、今更隠してもどうしようもないか……。


「でも、そういう巽が好きになって告白までしたってことは、三科さん相当すごい人だね」


「琴ちゃん可愛いでしょ⁉ 天使レベルなんだから!」


「さゆ、今度一緒に眼科行こうな? 視力検査とか色々してもらった方が絶対いいから」


「晃くんどういう意味⁉」


「つまり晃は三科さんに妬いてるわけだ」


「そんな低レベルじゃない。琴はさゆに悪影響与える気しかない。危機を感じてる」


ほんとどういう意味だ。旭が凛ちゃんの方を振り返って来た。


「相馬さん、つまり晃は重症ってこと?」


「そうとしか言えんだろう。あたしも最近呆れて来た」


ふう、とため息をつく凛ちゃん。……どういう意味だ?


「あ、旭の家ってうちより先なの?」


「うん。相馬さんは送り届けるよ」


「青山って色々スムーズなのな」


うちの前についたから旭と凛ちゃんに手を振って、晃くんと一緒に家に入る。


……まずは土下座して謝らなくちゃ……。